FC2ブログ
プロフィール

meteorliberty

Author:meteorliberty
オリジナルデザインによる、18禁ヌードフィギュアのガレージキットを製造・販売しているLIBERTY(リバティ)です。

LIBERTYメインHPへの
リンクはこちら


LIBERTY
ガレージキット&完成品
販売HPリンクはこちら


ブログ中の画像はクリックで拡大表示が出来ます。

 

                

 

アダルト美少女ゲーム通販

 

同人ダウンロード

最近の記事

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

 

巨乳ちゃんはビンカン~宮代鈴香~ ダウンロード販売

 

アダルトアニメチャンネル

リンク

本ページはリンクフリーです。

ブログ内検索

RSSフィード

FC2 Blog Ranking

          

LIBERTY(リバティ)アダルトフィギュア ガレージキット 情報ブログ liberty manga.anime nude figure
LIBERTY・オリジナル18禁アダルトフィギュア ガレージキットの、販売用完成品製作日記&原型製作進行を記していくブログです。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

春日 恵理編  18  母と娘  その3

 妙が母親と会った次の日の午前9時頃、恵理は車に乗って高速道路を移動していた。
 今回乗っているのは、いつもの飛燕機関から提供されている要人専用車ではなく、恵理が自分用に持っている、春日家当主が使用する白塗りの特別仕様の高級車だった。運転しているのも藤堂ではなく、恵理の個人秘書である、端正な顔立ちを持つ青年の菊池である。
「春日様、そろそろ到着いたします。」
「うむ」
 高級車は高速道から降りて、K市の市内に入った。
 K市は、蟻集市がある県の隣の県にある市だが、小じんまりとした広さの小都市にしては、最新の高層建築物や工場、各種の研究施設などが並ぶ未来的な景観の都市で、周囲の地方都市とは明らかに違う様相を呈していた。
 それもその筈、K市は2060年代の日本では有数の財閥である春日コンツェルンの本拠地がある企業城下町であり、春日家資本の企業の本社や支社、工場や研究施設などが集中している都市なのである。K市の土地の八割は春日家の所有とも言われる。
 そして、その春日コンツェルンの実質的な所有者が、春日家の現当主である春日恵理だった。

 恵理を乗せた高級車は市内の中心街へ向かう。二十階建て程度の未来的なビルが立ち並ぶメインストリートに入り、そこにひときわ高い四十階建ての巨大な円筒形のビルが見えてくる。それが、春日家及び春日コンツェルンの本拠ビルであり、恵理の持つ本来の屋敷でもあった。
 高級車はビルの正面玄関の手前に停車する。入り口には、既に十数人ほど正装したコンツェルンの執事や社員などが並んで恵理の到着を出迎えていた。
 執事風の壮年の男がうやうやしく高級車の助手席のドアを開ける。
「春日様、どうぞ。」
「ご苦労。」
 恵理はいつもの様に端正な表情を崩さず、貴族らしい気品のある仕草で、執事の差し出した手を取って高級車から降り立つ。続いて菊池も運転席から降りて恵理に軽く会釈をする。
「お帰りなさいませ、春日様。」
 正面玄関に並んでいた十数人の社員が、恵理に向かって深々とお辞儀をする。恵理は無言で彼らを一瞥した後、玄関の大きなガラス製の自動扉をくぐる。

 建物の中に入ると、恵理の前の廊下に長く赤い絨毯が敷かれていた。その左右には、またもや正装した執事や社員、メイドなどがずらりと並んでいる。
「お帰りなさいませ、春日様。」
 玄関の時と同様、全員が恵理に向かって深々と頭を下げる。やはり恵理は無言で一瞥した後、ゆっくりとした足取りで絨毯の上を進んでいく。菊池はその後をおごそかに付いて来る。
 そんな行事の中、ビルの玄関フロアーに居合わせた社員以外の一般客が、当主のお出迎え光景を物珍しそうに見ている。
 恵理はそれに気づいて内心苦笑する。こんな前時代的な仰々しい出迎えは恵理の趣味では無いのだが、このしきたりは19世紀より春日家に代々伝わるものであり、当主になって日の浅い恵理が勝手に変える事は出来なかったのである。
 しかし、貴族の血筋である彼女は、上辺では完璧に大財閥の当主を演じており、着ている服装こそいつもの学生服だったが、周囲に張り巡らす威圧感で、周囲の人間の背筋を自然に伸ばさせる威厳があった。
 
 赤い絨毯の上を数十メートル程歩くと、大きな扉のエレベーターの前に着いた。恵理や春日グループの一部の人間だけが使える、要人用のエレベーターである。
 恵理の後ろから付いて来た菊池が手をかざすと、扉が開く。恵理と菊池の二人だけが中に入り、扉が閉じるとエレベーターは高速で上昇を始めた。ものの数分ほどで高速エレベーターは最上階の四十階に到着し、扉が開いた。
「お帰りなさいませ、春日様」
 エレベーターの前では、背広を着た二人の壮年の男が待っていた。やはり恵理に対して深々と頭を下げる。
「うむ、ご苦労。」
 恵理はその二人の出迎えには軽く答えると、エレベーターを降りて、最上階フロアに広がる幅広の通路を歩いていく。恵理についていく菊池と二人の男。フロアには他にも身分の高そうな男女が何人か居たが、恵理の姿を見ると、誰もが頭を下げる。
 数分ほど歩くと、フロアの中心にある大きめの扉が見えた。濃いブラウンで塗装され、細かな装飾が施された扉は、いかにも重要人物のための部屋に見える。
 再び菊池が手をかざすと、扉は自動で開いた。部屋の中に入る恵理と他三人。
 恵理が部屋に入ると同時に照明が付き、窓を覆っていたシャッターが自動で上がる。更に部屋の中央にある大小複数のモニターの電源が入り、複数の3D画像が表示される。
 シャッターが開いた窓からは、K市の全貌が見渡せる大パノラマが広がっている。このビルの最上階の部屋こそが、春日家当主である恵理の執務室であった。
 
 恵理は部屋の中央に歩いていき、多数のモニターで囲まれた大きなデスクの席に座る。三人もそれに従い、デスクを挟んで恵理の正面に並んで立った。
「さて、、、それでは、早速今月の報告を聞こう。まずはグループ経営の詳細についてだな、菊池。」
「はい、春日様、、、、それでは報告させていただきます。」
 そう言って答えたのは、秘書の若い菊池了ではなく、最上階フロアで待っていた二人の壮年男性の一人だった。
 壮年男性は菊池隆章と言い、白髪の混じる五十代のいかにも有能な経営者といった風貌で、表情や態度にも威厳がある。彼は春日コンツェルンの経営を任されたCEOであり、グループ企業全体を統括する経営の最高責任者である。また、恵理の秘書をしている菊池了の父親でもあった。
 コンツェルンの経営及び対外的なセレモニーなどでも、常にグループの表の顔として財界や官庁などとの関係を築き、マスコミへの露出も多い人物である。
 しかし、菊池家は常に春日家の経済的な面を管理する役目を負う一族であり、菊池CEOも例外ではなかった。あくまで春日家に仕え、その代理人としてグループ経営を任されているに過ぎない。

 いつもは大企業グループの長として君臨する菊池CEOも、恵理の前では主に仕える側近の身分である。背筋を伸ばし、執事の様な低姿勢で丁寧にグループ企業の業績を恵理に説明していく。
「、、、、、資産運用については、おおよそ予測どおりの成功率で、まずまずの利益となっております。ロシア市場においては、5月16日のウラル地方での異獣集団の襲来により急激な平均価格の落ち込みがありましたが、素早く資産を他地域に分散する事により損失を最低限に抑え、、、、、」
 長々と菊池CEOの説明が続く中、恵理は無言でそれを聞いていた。実際にはグループ企業の経営状況は逐次ネットによりリアルタイムで報告は受けているのだか、彼女はあえてCEOに1ヶ月ごとにまとめさせ、口頭で報告させている。CEOの経営手腕を毎月評価するためであった。
「、、、、系列企業の外食チェーン、スプリングサンズの先月期収益は、新メニューの販売が好調のため前年比15%増となっております。、、、、以上で、先月のグループ企業の業績報告は終了です。」
 1時間半余りの説明を終えた菊池CEOは、自分の手前に展開していた説明用の仮想スクリーンを閉じ、姿勢を正して恵理の方を向く。
「ふむ、、、、全体的には問題無い様だな。いつもながら、危なげの無い堅実な経営で悪くはない。」
「ありがとうございます、春日様。」
 菊池CEOは、ほーっと安堵の息を漏らす。上司に業績を評価される新入社員の様に、彼は緊張していた。

 しかし、菊池CEOが安堵するのはまだ早かった。恵理から今度は経営の細部について詰問が始まる。
「、、、、、それで、5月13日の北米市場での取引についてだが、お前は担当者から何か聞いているか。」
「はっ、はい?5月13日ですか、、、」
 菊池CEOは言われた事の心当たりが無く、あわててモニターを開いて当日の取引記録を呼び出す。
「13日の超集積CPUメーカーの株価だ。当日、日本のライバル企業の競合機種の情報が水面下で流れて、激しく暴落した。記録を見ても判るだろう。」
「はっ、はい、確かに。」
 グラフを見ると、言われた通り株価が急落している。
「その企業の株を我が方の投機会社が若干保有していたが、担当者が放置していたので、私が直接介入して辛うじて処理した。報告は受けているか?」
「えっ、いえ、それは、、、。」
 恵理の追及に脂汗を流し始める菊池CEO。
「その時はたまたま私が市場を見ていたから良かったものの、私はいつもそこまで暇ではない。対応が遅れる事があっては困るぞ。担当に連絡して善処しろ。」
「は、はい、春日様にお手数をお掛けして、真に申し訳ございません。」
 小さくなってぺこぺこと頭を下げる菊池CEO。さっきまでの威厳はどこかに吹き飛んでいる。
「うむ、、、、次に、系列のファッションブランドの衣料品についてだが、、、」
 恵理は休むことなく、春日コンツェルンの系列企業の細かい経営内容や問題点についてどんどん指摘していく。彼女の指摘は非常に鋭くかつ厳しいもので、菊池CEOはその度に脂汗をかいて説明に追われた。
 春日家は本来グループ経営には直接はタッチせず、菊池以下の経営陣に任せる体制になっていたのだが、常人を遥かにしのぐ恵理の頭脳は巨大な春日コンツェルンの全ての企業の経営状況を把握していたため、自ら細部にわたって細かいチェックを行いあれこれ指摘してくるので、CEOにとっては非常にやっかいな当主であった。
 しかし、その指摘はことごとく的を得ていたため、菊池CEOは脂汗をかき続けながらも恵理の詰問に真摯に対応していた。
 

「、、、、まあ、今月はこんな所だろう。菊池、ご苦労。」
「はっ、はい。ありがとうございました。」
 10時前から始まった菊池CEOの経営報告は、昼を大きく回って1時半頃まで続けられた。菊池CEOは当主の御前であり姿勢は正したままだったが、精神的にかなり疲労しているのが傍目から見ても判った。
「もう1時を回っているな。とりあえず休憩して昼食にしよう。菊池。」
 今恵理が言った菊池というのは秘書の了の方を指していた。
「はい、今手配します。」
 彼女の意思を即座に汲んだ菊池了は、懐の小型マイクを取り出して小声で調理室に料理を出すのを指示する。
「お前たちも座って楽にしろ。」
 恵理に言われて、三人は部屋にある会議用デスクの椅子に座って姿勢を少し崩す。思わず安堵のため息をつく菊池CEO。
 まもなく四人様の食事が執事によって執務室に運ばれて来た。比較的量の少ないあっさりとした和食だったが、材料は最高級品が使われている。四人は静かに食事を取る。

「、、、、、恵理様にだいぶ絞られたな、菊池。」
 昼食を食べながら、すこしからかう様に菊池CEOに言ったのは、菊池CEOの説明中、了と一緒に黙って直立姿勢で聞いていた、もう一人の壮年の男だった。
「はっ、昌光様。春日様は企業経営にも精通しておられ、感服するばかりでございます。」
「先代はグループ経営に関してはお前に任せきりだったからなあ。恵理様相手では油断がなるまい。」
「昌光、当主は細かい経営には口を挟まぬ方が良いと思うか?」
 男の話を聞いて口を挟む恵理。
「いえ、滅相も無い。春日コンツェルンは我等春日家の所有物。当主の意に沿って動かすのが当然です。ただ、歴代当主は家業の退魔師業で手一杯で俗世の企業経営まで手が回らなかっただけの事。恵理様は現代経営に精通する初めての当主でございますから。」
「、、、、まあ、私も専門の経営学を学んだわけではないがな。あくまで素人の指摘に過ぎん。グループ経営については菊池に任せる、という点では先代と変わらんよ。」
「とんでもございません、春日様の企業経営へのご理解は、私なぞ到底及ぶところではございません。」 
「そうだな、恵理様の英知は我々の及ぶところではない。」
 菊池CEOにそう言った後、男は恵理の方を向いて続ける。
「、、、、しかし、春日家の本分は退魔師業。企業経営はあくまで余事でございます。お暇な際にこうやって菊池に助言を与える程度が望ましいかと。」
 菊池CEOよりも位の高さを思わせる壮年の男は、春日昌光と言う名で、恵理と同じ春日家の一員であった。昌光は恵理の父親の兄で、恵理から見て叔父にあたる。
 彼も強力な退魔師であるが、姪の恵理の方が絶対権力者の当主であり、昌光は側近の一人として、彼女の補佐をする役目についている。 
「それは無論判っておる。、、、、、所で菊池、さっきから大人しいな。久々に父と顔を合わせたのではないか?」
 恵理は、さっきから三人の会話を神妙に聞いていた菊池了に話を降る。
「はっ、はい。先月この場で居合わせて以来でございます。」  
「今は休憩時間だ。少しの間だが親子の会話でもするがいい。」
「は、はあ、、、」
 そう言われても、春日家の要人二人が居るこの場で親と世間話をする気分にはなれなかった。了は父親と顔を見合わせて互いに苦笑する。
 了と父親の関係は悪くなかったが、普段は威厳のある父がこうやって恵理に追求されて青くなる様子を見させられるのは、息子としては少々複雑な気分だった。しかし、それが春日家の忠実な僕である菊池家の宿命である事も、彼は重々承知している。また、恵理は了に仕えたいと感じさせるだけの器を持っていた。
 結局、当たり障りの無い会話を四人で適当に交わして短い昼食が終わる。


 午後の会議は、春日昌光が報告する番だった。
「、、、では、今月の上級養成所の報告ですが、優秀成績者が2名出ております。 春日家の春日庵、伊藤家の伊藤俊です。両名は来週木曜日に最終試験を受ける予定となっておりますが、恵理様は謁見いたしますか?」
「うむ、庵と俊か。報告は受けているぞ。当日はもちろん見させてもらおう。」
「ありがとうございます。彼らもさぞ励みになる事でしょう。あと、中級養成所から進級予定が四名、初級からは十三名がそれぞれ進級予定となっております。なお、、、、」 
 春日家本家やその分家、更に一門衆の退魔師集団を抱える春日家だったが、その前線要員を直轄するのが当主の恵理であり、一方、新たな退魔師 の育成や関連する研究機関を任されているのが側近の一人である昌光であった。
 恵理は自らも常に異獣や魔獣、怨霊などと戦う最前線に身を置きながら、ネットなどを通じて随時日本各地の一門衆に指令を出していたが、昌光の方はほぼこのビルから出ず、春日家本拠の地とも言えるK市の守りを固める役目も負っていた。
「、、、、退魔師の養成が順調なのは何よりだが、最近は一般の警備員では手に負えない強力な異獣の出現が相次いで、退魔師の仕事が急増しておる。もう少し人員を増強する方策は無いものかな。」
「、、、退魔師になれるのはごく限られた才能を持つ者のみでございますから、、。養成にも長い年月がかかりますし、現状はこれで目一杯かと存じ上げます。」
「従来のやり方ではそうだが、もっと効率よく一般人の才能を見出して短期間で育成させる方法を考える必要があるな。私もいろいろ考えてはいるが、昌光も養成機関の担当者と協議するなり努力してくれ。」
「はっ、了解いたしました。」
「ふむ、次に退魔師の新装備の開発状況についてだが、、、」
 午前中の会議と同様に、今度は昌光の担当部署に対して恵理の詳細な詰問が続く。こちらは春日家の本業である退魔師集団の組織運営に関する議題のため、更に細部に渡る綿密な協議となっていた。
 了は無言で二人の真剣な会話を聞いているが、秘書という役割のため一語も聞き漏らすことなく記憶する必要があり、精神を集中して彼自身も頭脳をフル回転させていた。

「、、、、よし、今日はここまでだな。みなご苦労。、、、まあ座って休め。」
 恵理の言葉で、三人は精神的な疲労でふーっと息をつく。恵理と昌光の会議は午後四時過ぎまで続いた。恵理の言葉に甘えて椅子に座って少し姿勢を楽にする三人。
「、、、、しかし、貞光はどうしたのだろうな。三時前には来ると言う報告だったが。」
 午前中から長々と詰問を続けていたというのに、一向に疲れの色を見せない恵理が言う。
「はい、只今、、、」 
 恵理の問いに、自分用の仮想モニターを顔の前に展開させて情報を確認する了。
「、、、貞光様は今到着されて、丁度最上階に向かっている所でございます。」
 了がそう言った数分後、執務室のインターホンに重く迫力のある男の声が響いた。
「当主、貞光が参りました。入室のご許可を願いたく存じます。」
「、、、、、ふむ、入れ。」
 恵理の言葉で執務室のドアが開き、和服で正装した大柄な男が入ってきた。年齢は四十台半ばか。四角く岩の様ないかつい顔つきをしている。
「貞光、参りました。拝謁を賜り恭悦至極に存じます。」
 大げさな常套句を言って深々と恵理に礼をする貞光。
「遅いな、一時間遅れたぞ。」
「はっ、途中交通渋滞がございまして、、、申し訳ございません。」
 恵理の表情は、一見それまでと変わらず平静に見えるが、了は、彼女を取り巻く空気が貞光の入室時から一変したのに気づいていた。切れる様な緊張感が彼を襲う。傍らを見ると、春日昌光や了の父も表情がこわばっていた。

「、、、、さて、早速だが、お前の担当している九州地方の報告を聞こう。」
 声色は平静そのものだが、普段とは明らかに違う刺すような厳しい感情が恵理の言葉に乗せられる。
「はい、それでは、まず北部地域の状況から説明させていただきます。北部は現在、度重なる異獣の出現が続いており、、、、、、」
 貞光が、3D画像も併用して九州地域の退魔師集団の活動状況を説明していく。九州は異獣が占拠して人間が追いやられた異界区域が多い地域で、人間と異獣の境界線で激しい争いが繰り広げられていた。
 そんな最前線とも言える地域で退魔師集団を前線で指揮しているのが、和服の巨漢、春日貞光であった。
 彼こそが、春日家の第二位の地位にある恵理の直近の配下であり、そして、、、、。

「、、、という状況でした。、、、報告については以上でございます。」
 三十分ほどかけて、九州地域の活動状況を報告する貞光。
「ふむ、ご苦労、、、。ところで貞光、九州支部から退魔師の増員の要請を受けているが、現行の人員で任務の遂行は難しいのか?」
 恵理の詰問の時の威圧感は、CEOや昌光相手の時とは比べ物にならない程厳しく、彼女の一語一語が発せられるごとに、了は身を震わせる。
「はい、報告させて頂いた通り、最近九州地区では異獣との戦闘が続発しております。何とぞ増員をお願い致します。」
 貞光も恵理の威圧を感じている筈だったが、表情を変えずに応じている。
 普通の人間が見れば二人は普通に会話をしているだけに見えただろうが、人間の”気”を読み取る事が出来る能力を持っていれば、二人の間に張り詰めた威圧の応酬があるのは直ぐに感じ取れた。

「先程も昌光と話していたのだが、現状では退魔師の増員は直ぐには難しい。他の地域も余裕は無いのだ。当面は今の人員で頑張って貰いたい。」
「、、、しかし、先日の竜型魔獣との戦闘で、九州支部は二人の退魔師を失っております。何とかご配慮を賜りたく、、、、。」
「その件についてだが、」
 貞光の言葉を遮って、恵理が厳しい言葉を発する。
「何故、その時に手練の退魔師を二人も失ったのだ。お前が直々に指揮した戦闘だった筈。」
「そ、それは、、、。相手は数十メートルを超える巨大魔獣で、我方も二十人を超える人員を投入した激闘でした。、、、勿論、犠牲は最小限に食い止めなければなりませんが、あの場合は致し方なかったかと。逃せば街ひとつ壊滅する所で、、、、」
「黙れ。」
「はっ、はいっ、、、。」
 低い声で一喝する恵理。見た目は学生服を着た小娘でしかない彼女の発する激しい怒りに、貞光のみならず他の三人の男も震え上がった。
「その時の戦闘報告は勿論目を通しているが、お前は独断専行で退魔師集団を先行させたというではないか。竜型魔獣の様な大型獣と対峙する場合は、自衛隊の対異獣部隊との連携が不可欠。そういうケースではむしろ我々退魔師はサポート役に回らねばならぬ。」
「はい、申し訳ございません。しかし、あの場合は、、、、」
「まだ言い訳するか。その時のお前の指揮の強引さについては、戦闘に参加した退魔師からも内密に苦情が来ておるのだぞ。」
「うっ、、、」
 恵理に叱責され、貞光は言葉に窮してうつむき加減になる。  
「、、、、貞光、お前の指揮は勇猛で勝てる戦闘の時は上手くいくが、防御というものを考えなさ過ぎる。私が度々指摘しているのに直さないとは、、、。それでは、増員を送る事なぞ出来んぞ。手塩にかけて育てた退魔師を無駄に失う事は避けたい。」
「ははっ、返す言葉もございません、、、。」
 貞光は更にうなだれて、巨体を小さく縮め、拳を握り締めて叱咤に耐える。

 貞光に対する恵理の厳しい詰問は1時間ほど続いた。貞光は唇を震わせ、拳を更に握り締めて屈辱に耐えていた。
「、、、、今日はこんな所だ。貞光、下がっても良いぞ。」
「、、、、はい。ありがとうございます。それでは、これにて失礼させていただきます。」
 詰問が終わると、貞光は背を伸ばして表情を元に戻す。彼も恵理と同様に、感情を任意にコントロールする事が出来る様だった。
 部屋に入って来た時の威厳を取り戻した貞光は、重々しい足取りで執務室を出て行った。

「はぁ~、、、。」
 思わず緊張の糸が切れて、机に突っ伏してしまう菊池了。
「、、、どうした菊池。別にお前を叱っていた訳ではないぞ。」
 既に西に傾いた夕日を顔に浴びている恵理が、可笑しそうに了を見る。さっきまでの威圧感はすっかり消えうせていた。
「、、、、しかし、相変わらず貞光には手厳しいですな。」
 やはり若干疲れた表情で言う昌光。彼は貞光の兄でもあった。
「仕方があるまい。あ奴は当主としての力量が不足している。性根を叩きなおさねば、、、。」
 倍以上も年の違う貞光を若輩扱いする恵理。彼女の言葉には必要以上に彼に対する侮蔑が込められていた。
「私は来年には世継を身ごもらねばならぬ。その時は、再び貞光に当主の役目を一時的に預けなければならないのだからな。」

 、、、、そう。貞光は先代の春日家当主であり、そして、恵理の実の父親でもあった。



ーーーーーー続く 





 「母と娘」の三回目となります。

 今回は春日家の組織と恵理の父親に関する話で、エロも色気も無いちょっと堅苦しい話です。まあ、いい年をした中年男達が延々と少女に罵倒され続けるという、特殊な筋の趣味の人にはたまらない内容かも(笑)。
 何故、恵理が父親を差し置いて春日家の当主になっているのか、父との確執はどういう理由なのか、という点については今後語る事になると思います。

 あと、春日コンツェルンの経営話については、本当はきちんと調べて書かないといけないのですが、めんどくさいのでテキトーに描写しています。いい加減な部分はお許しを。
 別に書籍にして出版するための小説ではないので、書き上げることを優先して面倒な部分は誤魔化すのがこの小説のスタンスです。凝りすぎて執筆が止まっても仕方が無いので、肩の力を抜いて書いています。

スポンサーサイト
[PR]

[PR]


テーマ:官能小説 - ジャンル:アダルト


この記事に対するトラックバック
トラックバックURL
→http://libertyfig.blog71.fc2.com/tb.php/288-8c3ec067
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。